
第2節 ママブラスぷらす!の活動
ここからは実際に活動しているママさんブラスの現状をみていく。奈良県王寺町に本拠地を置く、王寺コミュニティ吹奏楽団「ママブラスぷらす!」(以下「ぷらす!」という)の代表の村上和代氏、やわらぎ会館館長の福島秀行氏、常任指揮者の奥本伴在氏に、お話を伺った。
「ぷらす!」の設立経緯は、2004年に奈良県吹奏楽連盟一般部会主管で毎年行っている「Wind Play」(奈良県一般バンド吹奏楽祭)に参加するためママさんバンドを立ち上げるという企画を、福島氏が村上氏に持ち込んだところから始まる。その練習から本番までを両氏でプロデュースし、大反響となり、そのままママさんバンドは、「ママさんブラスnara」(以下「nara」という)として立ち上がったのである。しかし、「nara」もメンバーが多くなり運営上、厳しくなってきたので、もう一団体必要になった。また、公共ホールが初めて創設するママさんブラスということで、経験者の協力が必要だったため、福島氏が村上氏に代表をお願いし、「ぷらす!」が創設された。「ぷらす!」という名前は、ママ+こどもたち、ママ+支えてくれているパートナーや友人、ママ+α!「おかあさんと一緒に」という意味と共に色んな人が関わってほしいという願いをこめてつけられた。このバンドは、王寺町やわらぎ会館の全面支援を受けている。
一方、「nara」は、現在、郡山市を拠点とし50〜60人のメンバーで活動している。公共ホールに支援してもらうように申請をしたが、断られてしまい、自分たちで全て運営している。楽器も、中学校などに交渉して借りており、運搬も自分たちで行っている。厳しい状況ではあるが、これが一般的なスタイルなのである。
やわらぎ会館が「ぷらす!」を支援している背景には、「音楽のあるまちづくり事業」がある。この事業は、福島氏が王寺町の職員アイディア募集で提案し、町の事業として採用されたものである。やわらぎ会館の「音楽のあるまちづくり事業」は、2001年の子どものための音楽活動として、吹奏楽団と合唱団を立ち上げることから始まった。吹奏楽団は、金管バンドとなったのだが、社会教育として、会館が700万円ほど出して楽器を揃えた。指導者も呼び、関西大会に出場するレベルにまで至っている。次に、「特色のある音楽」というテーマで、合唱団の付属活動にハンドベルが取り入れられた。これも、会館が70万円ほど出し楽器を揃え、指導者を迎えての指導を行い、現在は大人4チーム、子供1チームが活躍している。2003年には「街かどコンサート」という事業も始まった。通りすがりに気軽に楽しめるコンサートという目的で始まったが、これも好評だという。これらの事業が成功し好評だったことから、「ぷらす!」立ち上げの企画も認められ、やわらぎ会館が支援しているのである。
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